メール添削プロンプト集|ChatGPT・Claudeで失礼のない文章に

執筆者:

カテゴリ:

「このメール、失礼な言い回しになっていないか」といつも不安になる

取引先やお客様に送るメールを書いたあと、送信ボタンを押す前に「この言い回しで大丈夫だろうか」「もっと丁寧な表現があるのでは」と読み返す時間、意外と長くありませんか。特に謝罪メールや値上げ・納期変更のお知らせなど、相手の気分を害しやすい内容ほど、言葉選びに時間を取られてしまいます。かといって毎回先輩や上司に確認をお願いするのも気が引けますし、時間もかかります。

生成AI(ChatGPTやClaudeのように、指示に応じて文章を作ってくれるAI)を使えば、この「言い回しのチェック」をその場で何度でも試せます。今回は、メール本文を「作る」だけでなく「添削してもらう」ことに絞って、実際に使えるプロンプト(AIへの指示文)と手順を紹介します。

【画像:①】

ChatGPT・Claudeでメールを添削してもらう手順

手順1:まず自分で下書きを書く

AIに一から書かせるのではなく、まずは自分の言葉で下書きを作ります。伝えたい内容や事実関係を自分で整理しておくことで、AIが誤った情報を補ってしまう(いわゆる事実と異なる内容を生成してしまう)リスクを減らせます。箇条書きレベルの粗い文章でも構いません。

手順2:チェックしてほしい観点を指定して添削を依頼する

「添削して」とだけ伝えると、直す必要のない部分まで書き換えられてしまうことがあります。「敬語のレベル」「相手に不快感を与えていないか」「回りくどい表現がないか」など、チェックしてほしい観点を具体的に伝えるのがコツです。以下はそのまま使えるプロンプト例です。

あなたはビジネス文書の校正者です。
以下のメール文面を、次の3つの観点でチェックしてください。

1. 敬語のレベルが取引先向けとして適切か(社内向けの砕けた表現が残っていないか)
2. 相手を責めるニュアンスや高圧的な言い回しがないか
3. 一文が長すぎて読みにくい箇所がないか

問題があれば「修正前→修正後」の形で箇所ごとに示し、
最後に指摘のない全体の修正案を1つ提示してください。
事実関係(日付・金額・固有名詞)は変更しないでください。

【メール文面】
(ここに下書きを貼り付ける)

ポイントは、最後の一文「事実関係は変更しないでください」です。AIは文章を整える際に、日付や金額などの数字までなめらかに書き換えてしまうことがあるため、事実情報の改変を防ぐ一文を必ず添えることをおすすめします。

応用:トーンだけを変えたいときのプロンプト

内容そのものは問題ないが「もう少し柔らかくしたい」「逆にもっとかしこまった表現にしたい」というときは、観点を絞らずトーンだけを指定する聞き方が有効です。例えば謝罪メールであれば「相手を気遣う姿勢が伝わる表現に整えてください。ただし言い訳がましくならないようにしてください」のように、望む印象とNGにしたい印象をセットで伝えると、狙った方向に近い修正案が返ってきやすくなります。逆に社内向けの連絡を少しくだけた調子にしたい場合は「取引先向けの堅さは不要です。同僚に送る程度の自然な丁寧さにしてください」といった指示が使えます。

手順3:修正案を鵜呑みにせず、自分の言葉に戻す

AIの修正案は「型」として優れていても、いつも自分が使っている言い回しと違うと、かえって不自然に感じられることがあります。修正案をそのままコピーするのではなく、「なぜここを直したのか」を確認しながら、自分の文体に合わせて微調整するのが実務では現実的です。

【画像:②】

Claudeを使う場合に押さえておきたいポイント

ChatGPTとClaudeはどちらもメール添削に使えますが、Claudeは文脈の読み取りやニュアンス調整に強いという評価をよく見かけます。Claudeの公式サポート情報でも、プロフィールの指示欄やプロジェクトの指示欄に自分の希望する文体・トーンをあらかじめ書いておくことで、毎回同じ指示を繰り返さずに済むと案内されています。よく使う「うちの会社らしい丁寧さ」の基準がある場合は、この指示欄に一度まとめて登録しておくと、添削のたびに条件を書く手間を減らせます。

ChatGPTの場合も、設定内の「カスタム指示」に同様の情報を登録できます。「一人称は『わたくし』を使う」「取引先の社名は略さずフルネームで表記する」といった、自分の職場特有のルールを最初に一度登録しておけば、以降のやり取りでいちいち伝え直す必要がなくなり、添削の精度も安定しやすくなります。

使うときの注意点

  • 個人情報・機密情報はそのまま貼り付けない:顧客名や契約金額など、特定できる情報を含む文面をAIに入力する場合は、社内のAI利用ルールや契約プランの取り扱いを確認してから使いましょう。法人向けプランでは入力データを学習に使わない設定になっている場合が多いですが、契約内容は事前に確認が必要です。
  • 断定的な効果を期待しすぎない:AIの添削は「一般的なビジネス文書として不自然な点」を指摘するのは得意ですが、業界特有の言い回しや社内の暗黙のルールまでは把握できません。最終判断は必ず人が行いましょう。
  • 丁寧すぎる文章になりがち:AIに添削を任せると、敬語が過剰になり回りくどい文章になることがあります。読みやすさとのバランスを見て、必要であれば「もう少し簡潔に」と追加で指示してください。
  • 修正理由まで確認する習慣をつける:修正案だけを受け取って終わりにすると、同じ言い回しの癖をいつまでも繰り返してしまいます。「なぜこの表現を避けたほうがいいのか」を一言添えてもらうよう頼んでおくと、自分自身のメール文章力を底上げすることにもつながります。

まとめ

メール添削は、AIに丸投げするのではなく「観点を指定して依頼し、最終的には自分の言葉に戻す」という使い方が一番実務に馴染みます。今回紹介したプロンプトをベースに、自社や自分の業務でよく使う言い回しのルールを加えていけば、送信前のチェックにかかる時間を少しずつ短縮できるはずです。まずは直近で送る予定のメール1通で、今日紹介したプロンプトを試してみてください。