問い合わせ対応の自動化|ChatGPTで下書き作成する方法

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「問い合わせ対応に追われて、他の仕事が進まない」を何とかしたい

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電話やメール、チャットフォームから同じような質問が繰り返し届く。担当者によって回答内容や言い回しがぶれてしまう。忙しい時間帯に限って問い合わせが集中し、見積もり作成や商品開発など、本来やりたかった仕事が後回しになってしまう——。こうした悩みを抱える会社員・個人事業主の方は少なくないはずです。

すべてを人力で処理しようとすると、どうしても対応漏れや表現のばらつきが出てしまいます。かといって本格的なチャットボットシステムやFAQシステムを導入するには、予算や導入期間の面でハードルが高いと感じる方も多いでしょう。実際、国内のAIカスタマーサポート市場は前年比35%増の規模まで拡大しており、問い合わせ対応の自動化はもはや大企業だけの話ではなくなってきています。とはいえ、いきなり大がかりなシステムを入れなくても、ChatGPTやClaudeといった生成AI(人間のような自然な文章を作れるAIサービスのこと)を使うだけで、問い合わせ対応の下準備をかなり効率化できます。今回は、明日からでも試せる具体的なやり方を紹介します。

生成AIで問い合わせ対応を効率化する具体的な手順

手順1:よくある質問をAIに整理してもらう

まずは過去のメールやチャット履歴から「よく聞かれる質問」を洗い出します。件数が多くて手作業では整理しきれない場合、質問文をテキストとしてまとめてChatGPTやClaudeに渡し、カテゴリ分けと重複整理を依頼すると作業時間を大幅に圧縮できます。「配送に関する質問」「料金に関する質問」「使い方に関する質問」のように大分類を作ってもらい、そこから頻出パターンを絞り込んでいくと、次のステップで回答テンプレートを作る際の土台になります。

手順2:回答テンプレートの下書きを作らせる

整理した質問ごとに、AIへ回答文の下書きを依頼します。ポイントは「そのまま送る文章」ではなく「たたき台」として使うことです。条件を具体的に指定するほど完成度の高い下書きが得られやすくなります。以下は実際に使えるプロンプト例です。

あなたは丁寧なカスタマーサポート担当者です。
以下の質問に対する回答メールの下書きを作成してください。

【条件】
・敬語を使い、失礼のない文面にする
・断定的な表現は避け、確認が必要な場合はその旨を明記する
・文章は300字程度にまとめる
・末尾に「詳細は担当者より改めてご連絡します」の一文を入れる

【質問】
「注文した商品の発送予定日を知りたい」

生成された文章は、必ず担当者が内容を確認してから送信してください。特に在庫状況や納期、料金といった事実関係は、AIが作った文面をそのまま信じず、社内の最新情報と突き合わせる作業が欠かせません。あくまでAIは「文章を書く手間」を肩代わりしてくれる存在であり、「事実の正しさ」まで保証してくれるわけではない、という点を意識しておきましょう。

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手順3:一次対応と有人対応の切り分けルールを決める

すべてをAIに任せるのではなく、「定型的な質問はAIが下書きを作り、個別事情が絡む相談は人が対応する」という線引きを最初に決めておくと、運用が安定します。実際、2026年8月時点でAnthropic社のClaudeには、定型業務の手順をまとめて実行させる「Skills」という機能や、複数のアプリと連携しながら作業を進める「Cowork」という機能が提供されており、問い合わせ内容の分類や過去対応の整理作業に活用する動きも見られます。導入企業の中には、こうした機能を使って月間1,500件規模の問い合わせのうち大部分を自動化に近い形で処理している事例も報告されています。もちろん、これは一部の先進事例であり、すべての現場ですぐに同じ水準を再現できるわけではありません。まずは自社で最も件数の多い問い合わせパターンを1つ選び、そこから小さく試してみるのが現実的な進め方です。

手順4:運用しながら回答パターンを育てていく

一度作った回答テンプレートは、使いながら少しずつ手直ししていくものだと考えてください。実際に送った回答に対する顧客の反応や、追加で聞かれた質問を踏まえて、AIに「このテンプレートをもう少し柔らかい表現に直して」といった調整を依頼すれば、現場の感覚に合ったテンプレート集へと育てていくことができます。

導入する上での注意点

生成AIを問い合わせ対応に使う際は、いくつか気をつけたい点があります。

  • 顧客の個人情報(氏名・住所・注文番号など)をそのままAIに入力しない。入力する場合は利用しているサービスの規約やプライバシー設定を必ず確認する
  • AIが生成した回答はあくまで「下書き」であり、事実確認と最終判断は必ず人間が行う
  • 金額・納期・法的な内容など、誤りが許されない情報はAIの回答をそのまま転記しない
  • 無料版は利用回数やモデル性能に制限がある場合があるため、問い合わせ件数や業務量に応じて有料プランの必要性も検討する
  • テンプレートに頼りきりになると顧客ごとの事情を見落とすことがあるため、定期的に人の目で運用状況を振り返る

手順5:担当者間で運用ルールを共有する

個人でテンプレートを作って終わりにせず、チームや同僚と共有できる形にしておくことも大切です。「どの質問パターンにどのテンプレートを使うか」「AIの下書きをどこまで手直ししてよいか」といったルールを簡単なメモにまとめておくだけで、担当者が変わっても対応品質が安定しやすくなります。特に個人事業主の場合は、繁忙期だけ手伝ってもらうスタッフにもテンプレートを渡せるようにしておくと、教育の手間を減らせます。

まとめ

問い合わせ対応のすべてをAIに置き換える必要はありません。まずは「よくある質問の整理」と「回答の下書き作成」という負担の大きい部分からAIに手伝ってもらい、最終確認と個別対応は人が担う——この役割分担を意識するだけで、日々の対応にかかる時間はかなり圧縮できるはずです。今日紹介したプロンプト例を参考に、まずは1つの質問パターンから試してみてください。小さく始めて運用を回しながら改善していくことが、結果的に一番の近道になります。